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開発室だよりもスタッフを一周し、 再びナカムラの番がやってきましたが、 みなさんいかがお過ごしですか? もう4月だというのに、札幌はまだ吹雪いています。厳しい…! 前回、予告したパンダラブユニットのCD収録風景か、 デジタルエンタテインメント アカデミーで行われた 体験セミナーについて書いてみようというのは 諸事情よりやめます~(^-^;) いやー、もう忘れちゃったってゆーか、 いまさらみたいな感じなので…。 ゲッターラブ!!が発売されてから、はや4ヶ月になりますね。 開発が終わってからは半年ぐらいになります。 でも、チーム内ではまだまだゲッターラブ!!の話題は絶えません。 みんな愛がありますからね。愛が。 ユーザーのみなさまの続編希望の声もとっても嬉しいです。 ありがとうございます! そうそう、アンケートはがきですが、 まだ出してないならぜひ出してください。 50円という金額を負担していただくのは大変申し訳ありませんが スタッフみんなちゃんと見てます!読んでます! いろんな意見、参考にさせていただいてます! なのでぜひ、ハガキを出してくださいね。 さて、本題に入りましょう! 今回は細かい部分にスポットを当ててみたいと思います。 ゲッターラブ!!は随所にスタッフのこだわりが 盛り込まれているので、それをいくつか紹介します。 1、背丈の表現! プレイヤーが視覚的に女のコの背丈の高低が分かるように 工夫してあります。7人の中でイチバン背が高いのが 真琴なんですが、背の高い女のコは画面から頭が切れる ぐらいになってます。 逆に低いのがなつきなんですが、カノジョは頭が全部出てる かわりに胸元があまり見えないんですよね。 そういったところで女のコの背の大きさを自然に 感じ取れるようにしています。 だから、背の低いなつきやメイファはやや視線が上方に 設定されています。 2、容姿の表現! 女のコたちにはイメージカラーが設定されています。 あゆみ=オレンジ なつき=黄緑 花=黄色 真琴=水色 きいろ=紫 雫=オフホワイト メイファ=赤 ゲッターラブ!!はアニメ的な髪の色を変える表現ではなく、 現実に近いカタチにしたかったので、それぞれ洋服などで 必ずそのカラーを取り入れるようにしています。 でも、唯一してないのがエンディングの制服姿なんですよ。 やはり学校ということで、カラー以外の個性で 勝負しています。 女のコ達の顔立ちも個性があってキャラが立ってるので、 髪型や服装が思いっきり違っても判別できるのが ゲッターラブ!!のよい点だと自負しています。 そうそう、真琴のエンディングは思った以上に好評で、 こりゃまた嬉しい! 3、テーマ曲の表現! 各女のコのテーマ曲はそれぞれジャンルがはっきり 分かれています。曲に関しては、企画のテクノ大好き メッセージ担当の高橋くんやナカムラが非常にこだわりを 持っていたので、かなり凝らせてもらいました。 そのせいでサウンドの坂東くんには大変苦労させて しまいましたね。わがままもいっぱい聞いてもらったし。 でもセンスが似ていたのか結果的に非常にイメージに近い、 いやいやイメージを超えた作品に仕上がってとても 満足しています。 ナカムラのお気に入りはきいろの曲で、これには カレーライスというタイトルがついていて名曲です! 他にも麗香やバトルのときのアップテンポな曲が 気に入ってます。 いや、マジでゲッターラブ!!のゲームオンリーの サントラがほしいと思いませんか? もし発売されたら、絶対テレビとかで使われると 思うんだけどなぁ。 こういった開発当時の話を書くと、その頃を思い出して目頭が 熱くなりますね。←ウソ プロト版が通って喜び狂ったことや、評価デバックに出して ドキドキしながら結果を待ったこと、それに初の任天堂で メチャクチャ緊張しながらゲームの説明をしたことなどを 思い出します。う~ん 若きよきあの頃。関係ないですが、 ナカムラの髪型もあれ以来またまた変わって、 もう5回目のヘアスタイルです。 今回のにがおえもちょっぴり違うのに気づきました? さてさて現在はゲッターラブ!!とは関係ないゲームを 開発しています。 しかし、みなさんのエールがあれば、いつの日か ゲッターラブ!!2を作れる日がくるかもしれません。 なので応援ヨロシクお願いしますね! それではまた次回お会いしましょう。ばばいっ! PS.64コントローラは赤、青、黄、緑の4色そろえて もらえると嬉しい。 PS2.実は… まだどこにも明かされてない裏技が1つ あったりして…。てへっ。 ★ ★ ★ まだ明かされてない裏ワザって何っ!? き、気になるぅ~! ということでココで明かしちゃいます。 コントローラパッドを2~3Pの差込口につなげてから 電源を入れてゲーム開始すれば、自分が2~3Pになって プレイすることができます! このワザ(?)を使えば、1P以外にもスキな家を 選べるから、いつもとちがうゲーム運びが楽しめます。 試してみてくださいね!(加藤) |
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「役に立たないシバタ式仕事術」 今回は私の仕事の仕方をチョット紹介。 ゲームグラフィッカーを目指す人、 その他、絵で飯を食っていきたい人、 参考にならないので、読み飛ばしてください。 アニメーターの頃の場合。 1.原作があれば、まず読む。作品にホレる。 2.原作者に他の作品があれば、それも読んで、原作者の センスにホレる。 3.演出さんや、作画監督さんの席が近ければ、世間話とか イッパイして、CDとか借りて、趣味とかを知る。 やっぱり、作風とかにホレる。 1.2.に関しては、作品に対して前向きになる為に 必要なんです。やっぱり、楽しく、そしてイイ仕事を したいですからね。 「ちょっとねェ…」とか思っても、無理やり 「いいとこ探し」をしてホレるようにします。 3.は、その人がどんなものに影響を受け、どんなものを 好むかを知れば、おのずと演出意図を深く理解できるのでは、 と思うので。世代が違うと少々大変だったりしますが、 そこはそれ、ひきだしを増やすつもりで受け入れます。 「ホレる」ってのが、結構大切で、ナゼかというと、 「ホレれてる人間にリテークを出されても腹が立たない」 これに尽きます。 リテークをいっぱい貰った時とか、イライラしながらしても、 結局いい結果にはならないですからね。 リテーク直しも気持ち良くやりたいですから。 アニメーターの頃を例にしましたが、今でも基本的には 変わっていません。「ゲッターラブ!!」でも勿論そうです。 ホレなければ、いい絵も描けないし、いい仕事も出来ない 人間なんです。クールに仕事したいなと、思わなくも ありませんが、もともと、ホレっぽい性格なので、 仕方ないですね。 これからも、いろんな場所、いろんな仕事で、 いろんな作品や人にホレ、 港ごとに恋人がいる船乗りみたいな「絵描き」になりたいですね。 |
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ども。日夜アリのように労働している坂東でございます。 今回は、生まれながらも諸々の理由から世に出ることのなかったボツ曲について語ってみることに致しましょう。キャラ設定やデザインが年月を経て変化していったように、音楽も立ち上げ当初から製品版に至るまでには色々な変遷があったのです。中には製品版とはその方向性において韓国と北朝鮮並みに差があるものもあり、これが同じキャラ用の曲なのかと自分で書いておきながら口アングリで痛快です。今この文章を書くためにボツ曲のMIDIデータを引っ張り出してきて一通り聴いてみましたが、余りのつたなさにびっしょり冷たい汗をかいてしまうあたり、2年という時の流れはこうまで人を成長させるものなのだなあと勤務中でも遠い目でウットリしてしまいます。では主なものを見ていきましょう。 ・タイトル曲 製品版は「渚のゲッターラブ!!」という風情の曲でしたが、試作段階では登場キャラが全員大学生という設定でしたので、ネオアコ系のさわやかな曲がタイトルでした。企画の中村さんと高橋くんに「こんな感じ」と参考用に渡されたのはミスチルの「シーソーゲーム」のシングル。生楽器の打ち込みが苦手な私は生ギターのシミュレーションに泣くこと数日。出来た曲はそこそこいい雰囲気でしたが、のちにキャラの年令が引き下げられたのを受けてゲーム全体の雰囲気もググッとニギヤカさが増し、この曲の落ち着いた雰囲気がそぐわなくなってあえなくボツに。 ・あゆみのテーマ 今でこそガングロでイケイケ女子高生なあゆみですが、そんな彼女にも清純な時代があったのです。その清純あゆみの曲は切ない系のエレポップで内輪では名作の誉れ高い曲でしたが、その後のあゆみの「何がキミをそこまで…」と心配すらしてしまうドラスティックな変貌ぶりに全く合わなくなりボツ。 ・真琴のテーマ 曲リストに「けだるい系」とイメージ指定がしてあった真琴のテーマですが、最初に書かれた曲はけだるいのを通り越して強烈なダウナー系になってしまい、「薄幸」の2文字が似合う決して夜中に独りでは聴きたくない曲に仕上がっていました。未だになんでこんな不幸感あふれる曲を書いてしまったのか自分でもよく判りませんが、たぶん私生活がうまく行ってなかったのでしょう。 ・麗香のテーマ ハッピ-・ハードコアがテーマ曲の現在の麗香。昔はもうすこしハイソな香りのするお嬢様でした。なので曲も「エマニエル夫人」のようなフランス語のつぶやきボーカルが似合うアンニュイな感じで書きましたが、やはりあの一種の暴力のような顔面のインパクトには合わず、すぐさまボツ。 ・薫のテーマ 当初薫さんのテーマは「骨太なロック」という設定でしたが、出来上がった曲はなぜか70年代ディスコのような独特の安さが炸裂していたため問答無用でボツに。苦し紛れにロックをヒップホップに変え、今の曲に落ち着きました。 …とまあこのような紆余曲折を経てゲッターラブの曲は書かれているのでございます。他にも供養すべき曲は山ほどあるのですが、いちいち解説していると日が暮れるので今回はここまで。 しかしいかなる場合でも「ボツ」の一言は聴きたくないフレーズですね。その一言をなんとしても回避できるよう、音楽的センス、打ち込みのテク、そしてクライアントを丸め込む弁舌の巧みさに日々磨きをかけるわたくしであります。ではまた。 |
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